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昨日日系電機メーカーに詳しい(数年前まで日本にいた)台湾人の人にソニーとかシャープとか日系電機の今後についていろいろ聞かれました。楽観論を期待していたようだったけど、かなり悲観的な話をしてしまいました。
正直、厳しいと思うので。
で、開けて今日(17日)、「シャープ元幹部が実名で明かす 日本のテレビが韓国製に負けた「本当の理由」」という記事が出てて、長いので残りをさっき読んだんだけど、あぁまだこういう考えなんだ、と。
自前主義は問題だろうけど、それが敗因じゃないでしょう。サムスンはむちゃくちゃ自前主義の垂直統合型モデルですしね。分業型モデルでというやり方はあるけれども、これは利益をとれるレイヤーを絞るわけだから収益性が厳しいモデルなわけです。徹底的にローコスト体質にしなければ利益が残らない。今の日系電機とは相当違うモデルだと思います。
垂直統合ならなったで、規模を追求してコストメリットを出さなけりゃ意味がない。規模が小さかったら単なる特殊で割高な製品でしかない。シャープの場合、工場自体も割高じゃなかったですかね。今の市場のボリュームゾーンより大きいパネルを作るのに有利な第10世代だし、オーバークオリティだったのでは。
テレビは技術で差別化できる時代は終わってると思うわけです。
まずは価格、次に技術。一定の技術はサムスンも台湾メーカーも既に持っているわけですから。
価格が関係ないような戦いにしたいのなら、テレビという概念そのものを覆さないと。
今後大型テレビに活路がある?4Kで逆転できる??
いやいや。
そもそもテレビという製品ではないでしょう。
ディスプレイというハードと、テレビというアプリケーションに分けて考えるべきなのでは。
スマートフォンで電話が一機能になったような変化が、テレビにも起こるんだと思います。
振り返るとシャープというのはそういう新奇性のある製品を作るのが得意な会社だったと思うんですけどね。
重たい資産をFoxconnに売り払って、Appleへのディスプレイ供給で当面の食い扶持は確保して、技術者をしっかり確保した上で適切なお題を掲げれば、いろいろ出てくるんじゃないかしら。
こういうのがシャープの復活シナリオ。
シャープらしい復活シナリオだと思うんですけどねぇ。