スティーブ・ジョブズの訃報

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スティーブジョブズが亡くなった。

以前から体調不良説はあったし、8月下旬にCEOを退く時には再起についてのコメントもなかったので、亡くなったこと自体には驚きはなかった。ただ、ここまで早い段階で亡くなるというのは少し驚いた。

最初のニュースでは「9月9日に亡くなっていた」というものでCEO退任後2,3週間かと驚いたが、どうやらそれは誤報だったようで、実際に亡くなったのは10/5ということだった。それでも退任後で1ヶ月余り。かなり早いタイミングだ。

彼の死因は「がん」かその治療に関連して併発した疾患だと言われている。7年ほど前にすい臓がんの手術をしているし、あの痩せ方もそれを示唆するものだ。

「がん」という病気は以前と比較すると治療率は上がってきてはいるものの、心筋梗塞や脳卒中などの血管系障害と並んで死亡原因の上位を占めている病気だと聞いた。医療が進歩した結果、長期間にわたって闘病して(生き続けられる)人が増えている気がする。

「がん」は恐ろしい病気だが、心筋梗塞などと異なり、いきなり来るものではない。最近では本人に告知もしているので、どう死ぬかを自分で考えることができたりする。

本当かどうかはわからないが、以前こんな話を聞いたことがある。

ある官僚の方ががんを患い、余命いくばくもないという段階になった。彼は延命治療を拒否し、そのかわり死ぬ直前まで仕事をを続けた。いよいよという時になると、彼は仕事を全て後任に引き継ぎ、関係者への挨拶をひと通り済ませて仕事を辞め、入院した。そしてきっかり1週間後に亡くなった。

何か凄いな、ある意味格好いいなと思ったのを記憶している。

「9月9日に亡くなっていた」というニュース(誤報)を見た時に最初に思い出したのはこの話だった。実際には、亡くなったのは10/5だったので上の話ほどドラマティックではないけれども、でも改めて振り返ると彼はぎりぎりまで働き、また、自身のバトンをしっかり後任に託して亡くなったわけで、やっていることの大枠は一緒だと思う。

彼が経営者としての絶頂期に、56歳という若さでこの世を去らなければならなかったのは大変悲しいことだけれども、その中でもちゃんと準備をしながら旅立てたのは良かったのかもしれないと思った。

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