菅総理とサルコジ大統領

(読了時間=約 1 分)

31日に仏サルコジ大統領が来日して原発問題について菅総理と共同記者会見を行った。

二人並べて見るとサルコジの方が背が低いのに活気に溢れているし、スピーチにも力がある。菅総理は、震災以来ずっとだからお疲れなんだというのはわかるけれども、それが色濃く顔に出ていてスピーチも相変わらずだった。

菅総理に関する風当たりは理不尽なほど強い。

先日は、現場視察をしたことが一号機の爆発を招いたということで随分責められていた。でも、一般論として現場を見て実感をつかむというのは指揮官としてよくある行為であって別段おかしいとは思わない。大臣が入れ替わり立ち代わり行っていたらそれは行き過ぎだけれども、総理一人が一回行く程度だったら問題ないだろう。視察のせいでベントが遅れたというが、東電側もベントが必要であればやりますよと普通に言えば良かったんじゃないだろうか。この緊急時に遠慮する方が悪い。

また、初期段階で「東日本がつぶれることも」というような発言をしたということがリークされて批判の的となったが、初期の段階でそれだけの危機意識を持っていたとしたら菅総理もなかなかやるな、という感じで考えても良いのではなかったかと思う。それに対して「東日本がつぶれるとは何事か」と責めるのはどうかと思う。そもそも彼は国民にそんなことを言ったわけではなく、内部で発言しただけだ。そんな会話をリークする方が悪い。

でも、原因は菅総理自身にあるのかもしれない。少なくとも震災後の一連のスピーチはいただけない。

31日に共同記者会見をしたサルコジ大統領の目的は、フランスが推進する原子力発電と仏Areva社の営業行為であり、サルコジ大統領は無理やりなスケジュールで日本に立ち寄り、そのアピールをきっちりこなして帰っていった。(参考:サルコジ仏大統領来日の思惑は? G8、G20での主導権確立へ

菅総理も、どうせスタンドプレーをやるならこういう風にやったらいいのに。

でも、総理はむしろその対極に答えを見出そうとしているようにも見える。外で見ている限りでは、そこに答えがあるようには思えないのだけれども。。

ということで、以前読んだけれどもまた読み返そうかなと思ったのがこの本。マスコミを積極的に活用した政治運営で、小泉元総理の手法も同じカテゴリに属するような分析があったりして(記憶が曖昧ですが)、結構面白かった。まだ読んでない方はお薦めです。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です