バブル崩壊直後に兜町で流行った替え歌(1)

(読了時間=約 2 分)

バブルが崩壊した直後の90年、兜町では替え歌が流行していました。

元々証券会社の社員が遊び半分で作ったものが、俺も俺もという形で作品が増え、広まっていったものだそうです。当時はメールとかがない時代だったので、コピーを手渡ししたりFAXしたりという形で広まったわけですが、結構広い範囲に広まっていたのを覚えています。当時の状況を揶揄した辛らつな歌詞が多いのですが、よく作りこまれていて秀逸なものも多く、厳しい時代を笑い飛ばして明日へ向かう元気を貰えるような勢いを感じました。

もう20年も前の話になるのですっかり忘れていたのですが、先日家の中を整理してたら昔の資料の中から替え歌のコピーが大量に発掘されてきたので、後世への保存のためにここに掲載します。


1曲目:「北の宿から」(都はるみ)

1975年に発売されたシングルで、1976年の第18回レコード大賞受賞曲にもなったミリオンセラーです。
当時の証券マンなら誰もが知っている名曲でした。

 ♪ 相場かわりはないですか
 ♪ 日ごと安さがつのります
 ♪ 戻してくれない株式を
 ♪ 涙ながらに待ってます
 ♪ 投資家ごころの未練でしょうか
 ♪ 高値恋しい、NTT

最後の「NTT」については、新日鉄でも大林でも何でも良いと注記がついていました。
そりゃそうだよね。全部下がってたんだから。

2曲目:「ディーラー仁義」
(兄弟仁義 / 北島三郎)

元になったのは「兄弟仁義」という曲で発売は1965年。翌年に東映で映画が公開されています。時代を感じますね。っていうかサブちゃん若いよ↓。

 ♪ 顔の血が引く投げ売りよりも
 ♪ 底値広いのディーラー気質
 ♪ こんな小さなマーケットだけど
 ♪ ディーラー生命を賭けて買う

買うのかよw・・・
まぁ、いろんな意味で時代を反映してますね。

3曲目:「浪花節だよディーラーは」
(浪花節だよ人生は / 細川たかし)

最初の発表は1976年だそうですが、その後、いろいろな人がカバーして1984年頃に人気のピークになった曲だそうです。1984年の第26回日本レコード大賞で細川たかしが最優秀歌唱賞を受賞しています。

 ♪ 買えと言われて素直に買った
 ♪ 皆にのせられその気になった
 ♪ バカなチャートが本当に化けて
 ♪ よせばいいのに高値買い
 ♪ 浪花節だよ、ボンドの
 ♪ ボンドのディーラーは

これは特に細川たかしバージョンで歌うといい感じです。
明るい曲調が「やっちゃった感」あふれる感じで。


ということで長くなってきたので本日はここまで。
また次回に続きます。

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