“国内最大級”メガソーラー発電所が運転開始

(読了時間=約 2 分)

東京電力と川崎市が建設を進めていた「浮島太陽光発電所」が今日運転を開始した。最大出力は7,000kWで、国内最大級のメガソーラ発電所だそうだ。

東京電力が詳細ページを作っていて(サイトはこちら)、その1コーナーで発電量がリアルタイムに表示されるページがある。

今日はよく晴れた日で東京の最高気温は34度まで上がった。さぞかし発電量も多かっただろうと思ったが、ピークとなった正午付近でも1時間辺りの発電量は5,500kWと、最大出力の78%にとどまった。

また、陽が傾くと出力は落ちるので午前と午後は正午付近のピークより低くなる。一日の総発電量は43,888kWhで、時間当たりの平均は1,828kWとなる。これは最大出力の26%だ。

話には聞いていたが意外に実効発電量が小さい。

今日は晴れたが、曇りや雨の日はもっと発電量は落ちる。年間晴天日数は全国平均で217.6日(59%)だから、年間の4割は発電量が落ちることになる。また、太陽が低くなる冬場は晴れていても発電量は下がることになるだろう。

大まかに言って、太陽光発電の実効発電量は最大出力の10%~20%という話を聞くが、このデータを見ると確かにそうなるだろうなと納得感がある。

東京電力は8/6に最大供給電力の内訳を発表している。原子力では100万kW、火力でも数十万kWの数字が並ぶ。今回稼動したメガソーラの最大出力は同じ単位で表示すると、0.7万kW。今日の実績では0.2万kW。

国内最大と言いながら、他の発電設備と比較すると1/50~1/100となり、桁違いに小さいことがわかる。

いろいろ関連ページを見ていてもう一つ気になったのがスペース効率。

浮島太陽光発電所の面積は11ha。これで0.7万kWの最大出力となる(出所)。一方、福島第一発電所は、敷地面積350haで出力は6基合計で469.5万kWとなる(出所)。太陽光で同じ出力を出そうとすると単純計算で7,377haとなり、21倍もの面積が必要ということになる。

しかも、実効出力は最大出力の10~20%(1/10~1/5)だから、実効ベースで合わせると100~200倍ものスペースが必要ということになる。

太陽光発電はまだ発展途上の技術であり、今後の技術革新によって発電効率が向上してゆくことも期待できる。しかし、仮にこれが現状の2倍に向上したとしても、スペース効率の差は50~100倍と、差があることにはかわりがない。

太陽光発電は構造的な問題として、スペース効率があまり良くないのだと思う。

***

日本という国は、雨がそれなりに降るし、国土が狭いのでスペース上の制約もある。

将来的に再生可能エネルギーを推進することはCO2削減のために良いことなのだろうけれども、日本の状況を考えた場合、その中で太陽光発電が本命かどうかというのはやや疑問ではないかと思った。

2 COMMENTS

はなこ

戦コンに全く無知なので、もし良かったら教えて頂けると助かります。
私の彼は、2007年から某米系戦コンで、アソシエイトをやっています。途中入社です。
長過ぎる気がするのですが、いかがな物でしょうか。もうそろそろクビになるのではとヒヤヒヤしています。。。
変な質問で申し訳ございません。

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sean.imam

はなこさん
記事のメガソーラ関係ないですが(笑)、コメントありがとうございます。
ファームによって運用は違うと思いますが、一般的には3~4年でプロモーション(昇進)しないとアウトですので、今年辺りがその時期かもしれませんね。
プロモーションできそうなのか、アウトになりそうなのかは既にフィードバックされていると思いますので、本人は既に感触がわかっていると思います。
ちなみに、期限内の早めの段階でプロモーションする場合もありますが、時間一杯で昇進したからといって出来が悪いとも言い切れません。確かにその時点での能力差はあるのでしょうが、その次のレベルに成長することができるかどうかはまた別の問題です。途中で成長が止まる人も多いので。
私の経験の中での話しですが、今年2/15~26頃にコンサルでの評価についての記事を書いています。良かったら読んでみてください。理解を深める役に立つかもしれません。

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